井戸の掘り方

井戸の 掘り方

井戸掘りのしくみのイラスで す。

◯ 場所の決定と準備

ま ず掘る場所のそばに二つの穴(水を溜める穴を掘ります。できるだけ大きく深い方が 良いです。一番 目の穴には掘った土砂が沈む事になります。特に大きく深く掘る事です。浅いところで水が出れば土砂を捨 てる事なく最後まで溜めておくことができるかもしれません。二番目の穴には一番目 の穴から上澄みの水が 流れ込みます。ここにポンプの吸水ホースを入れて循環させるのです。最低でも一番目の穴は300リットル、二番目の穴は200リットルの容量が欲しいとこ ろです
◯ 泥水の準備

泥水を溜める穴を掘ったら、次は泥水を作らな ければなりません。粘土の地層が初めから続くような所ならば普通の水で掘って も大丈夫です。有機ポリマーの入手先。→ http://www.geox.jp/index.html

◯ 掘り方
柔 らかい地層の場合かなりのスピードで掘る事ができます。しかし掘り屑が上 がりきらないうちに次の ロッドを接続すると、ポンプをとめると同時に沈澱し始める土砂がロッドの穴を塞いでしまいま す。そのためポンプで水を流そうとしても流れなくなります。すぐにポンプを止めないでしば らく土砂が上 がりきるまで運転を続けることが大切です。なによりもゆっくり掘り進む事が重要なポイントです。速いス ピードの掘削は掘り穴が曲がる大きな要因です。
◯ 水の層の見極め

井戸掘りでの最大のポイントは水のある層の見極めです。水を使って掘る ため、水が出ても気がつかないで掘り進んでしまうことがありえます。泥水の循環を良く 見て下さい。砂が上がってきたら水の層に入った 可能性があります。地層の記録をしてください。初めは簡単なものでかまいません。粘土か砂 かが分かれば 良いでしょう。(砂の層に入った時の深度が分かる必要があります。)砂の層は厚い程水量がある可能性が 高いことになります。砂の層を過ぎて粘土などの水を通さない層が出てくれば一応確率は かな り高いといえ ます。所によりますが、掘っている途中で自噴が始まる事があります。泥水が薄いと自噴しやすくなるよう です。初心者にはありがたい限りですが、こんなことは少ないのが現実です。もし自噴が 始まったら適当な ところで切り上げてください。砂の層が崩れ始めている可能性があります。初心者 は無理をしないことです。可能ならば砂の下の層を数メー トル掘っておくと良いでしょう。

◯ 井戸の仕上げ
水 量が確認できたら、パイプを挿入します。φ100の孔の場合はφ50のパ イプが適当です。水脈の部 分には地下水を取り入れるための孔かスリットを設けます。パイプの強度を損なわない範囲でできるだけた くさんあったほうが有利です。パイプが入ったら次に豆砂利を投入します。まめ砂利は下図の ように投入してください。豆砂利は水の層より少し上まで入れた方が良いです。まめ砂利の上 部は粘土かセメントで密封 します。

◯ 井戸が難しい場所

河原の様な玉石が厚い層をなして埋まっているような所は、井戸掘りは簡単ではありません。井戸掘り の成功は地質をまず調べることで す。一般の方が井戸掘りされる場合はその場所の 地層を良く調べる事をお勧めしています。役所に地層のデータがある場合があります。あるいは建設関 係の方や、くわしそうな方に聞くのも方法です石 がたくさん埋まっているような場所は井戸掘り業者でも難しいもの ですそのような所では多くの場合、削岩機のよう な機能を持っている高圧のエアーを使う特別の機械を使いま す。一般の方にとって、石がたくさん埋まっているような所は井戸掘りの鬼門です。このような土地で井戸掘りをするのは危険です。 (もちろん石の埋まり具合により大きく異なりますが)し かし、粘土や砂地では素人でも50メートル位は案外簡単に掘れてしまうもので す。当地(新潟)で は3年の間に2度も大きな地震がありました。断水はトイレ、風 呂、洗濯全てに影響します。私の家では井戸がありましたので、全く不便を感じませんでした。この時程、井戸のありがたさを感じた事はありません。ぜひ、井 戸を掘ってください。井戸は財産です。

 




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