井戸掘り体験談

こ の方のブログには詳しい体験談 が記されています→

 

滋賀県の方の体験談

 私は、平成19年の4月から滋賀県で『新規就農』した者です。土地を借 りて、主に畑作 をしています。

 新参者の宿命というか、私が借りた農地は棚田のような場所で、水源がため池一箇所しか なく、夏には水の取り合いになる、誰も耕作したがらないような条件の厳しい所です。

 また、冬になると、「水源は水田用だから」という理由で放水を止められてしまい、勝手 に使うことができません。地域にもよるでしょうが、水田地帯で畑作をされている方なら、このような問題 を抱えている方は多いと思います。「自由に使える水がほしい!」より良質の野菜を作るためにビニールハ ウスを建てはじめた頃から、切実に思うようになりました。

 水道を引くか、畑の中に大きなため池を作るか、井戸を掘ってもらうか・・・。いずれに しても、かなりの費用がかかります。

「なら、自分で掘れないか?」

ネットで『井戸掘り』と検索したところ、わしま井戸サービス様のHPにヒットしました。

 ネットでの買い物ということで不安が大きく、電話やメールでしつこいくらいに質問させ ていただきましたが、その都度丁寧に答えていただき、なによりも「素人にも、井戸は掘れる」という力強 い言葉に井戸を掘る決意を固めました。

 はじめて掘った深さは約23mで、径は150ミリ。滋賀県は琵琶湖周辺の多くの地域が 『古琵琶湖層』という砂と粘土の地層で、掘ること自体にかかった日数は4日ほどと比較的簡単でした。む しろ、途中、砂の層が崩れたり、穴に物を落としたりと、単純なミスのほうが多く、これから先、何本か 掘っていけば、もっと楽に、もっと深く掘ることができると思います。

0  〜 10m  極小粒の砂
10 〜  15m  粘土
15 〜  18m  粗い砂(水脈?)
18 〜  23m  かなり狭い間隔で砂と粘土が交互に上がる。

水質は飲用にも適した良質なもので、毎分500リットルのポンプで汲み上げても枯れない ほど豊富な水量が出ています。

 井戸は、掘れば必ず水が出るというものではないそうです。業者に掘ってもらうと、水が 出ても出なくても数十万かかる上に、掘ってもらえる井戸は一本だけです。

 私のように百姓を生業にする者にとって、広い畑に水を取り出す場所がいくつあっても困 るということは有りません。井戸掘り機はけっして安いものではありませんが、掘る時間と気持ちさえあれ ば、何本でも掘ることができる強みがあります。そして、地層にさえ問題が無ければ、素人でもかなり簡単 に掘ることができます。

 ある人が、「井戸掘りは男のロマン」と言っていましたが、私も同感です。掘ってみて、 本当に良かったと思います。

 
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